実習のマナー、心構えと事前準備をして看護実習を乗り切りましょう!

これから看護実習に行くみなさん!

看護実習が楽しみな人もいれば、不安でいっぱいという人もいると思います。

何を準備すればいいかわからないという人が多いのではないでしょうか。

実習に向かうにあたり、まずは最低限の身だしなみとマナーを身に着けることが大切です。

ここでは、少しでも不安を解消して有意義な実習ができるよう、看護実習に向けての事前準備について説明していきますね。

《体験談》私の看護実習はこんな感じでした

私の場合は、付属の専門学校に通っていたので、精神看護実習、訪問看護など以外の実習のほとんどは同じ病院で実習を行いました。

そのため、同じ学校の先輩から、「〇〇病棟の看護師はめっちゃ怖い。」「師長さんが厳しい。」などネガティブな情報が多かったので、毎回ひたすら緊張していた覚えがあります(^_^;)

実習開始前に行った準備

私が実習開始前に行った準備は、この2つでした。

  • 身だしなみ
  • 事前学習

身だしなみ

身だしなみについては私は学生の間は髪のカラーリングをしていなかったのですが、友達はカラーリングしていたので、実習直前に黒に戻していましたよ。髪色が明るいと実習に行かせてもらえないので、事前にチェックされていました。

事前学習

私の学校では実習開始前週の金曜に担当患者さんの情報をもらい実習まで事前学習するという流れでした。

そのため、金曜日のうちに学校の図書館で資料をコピーして帰り、土日を使って事前学習をしていました。

基本的な看護技術については学内で試験が毎回あり、合格しないといけなかったので、けっこう技術練習はしたので、大体頭に入っているのを頼りにしていました。週末は、ひたすら担当患者さんの疾患や治療の勉強に時間を費やしていました。

実習前の事前学習では、疾患、疾患に関連した治療・検査、観察項目とその方法などについて勉強していました。

実習前にもらう患者情報は最低限の内容なので、そこはしっかり学習しておき、あとは実習に行ってから、自分でカルテを見て追加していく感じです。

実習開始〜終了まで

私が事前準備をふまえて、実際に実習中にしたことは、この2つでした。

  • 身だしなみ
  • 学習

身だしなみ

実習初日は、学校で身だしなみチェックがありました。

髪型については、髪が落ちてくると学校でも病院でも注意されるので、毎日、髪型はきっちりまとめて、ヘアピンを使ってしっかり固定して、病棟へ向かうようにしました。

病棟では、見た目もそうですが、あいさつがきちんとできるかでスタッフの方の対応が違います。

あいさつや話し方については、大きな声ではっきりというようにしないと、聞いてもらえないこともあったので、意識して行うようにしていましたよ。

病院ではいろんな職種の人や、患者さんの家族など様々な人が見ているので、毎日笑顔であいさつをするよう意識して行うようにしました。そうすると、顔見知りのスタッフの人ができて、声をかけてもらえるようになったりして色々と教えてもらえることも多かったです。

服装については、私の学校はワンピース形のユニフォームにエプロンをつけるスタイルでしたが、特に汚れやエプロンのシワなどはよく注意されている人がいましたので、自分が言われることがないように常に意識して過ごしました。

学習

事前学習については、あくまで事前学習なので、カルテを見て情報収集をしてからが大事になります。

事前学習で基本的なことが押さえられていることが前提ですが、それでもまだまだ準備不足のことがあったので、実習中もお昼休憩中に調べ物をしたりと毎日必死にこなしていました。

実習中にも患者さんの状況はどんどん変化するので、毎日学習は必要にやりましたね。

必死でやっても、毎日指導を受けてダメ出しをされることがたくさんありました。たくさん悩んで、落ち込むこともけっこう多かったです。

でも、最終的には実習が進むにつれて、いろんなことに迷いながらも、指導を受けたことを取り入れながら、実習を進めることができました。

実習をうまく進めていくためには、なによりまずは学生としてマナーを守ることや、学びに来ているという謙虚な態度で取り組むことがとても大事になります。

今、実習生を教える側に立ってみると、当時言われてきたことの意味が身にしみてわかるようになりました。

学生時代はこれだけやったのにと思っていた学習は、実際に患者さんをみるときには、たいして重要でなかったり、内容が浅かったりしたことに働き出して気づきました。

こういった私の体験談を踏まえて、実習に向けて準備しておくとよいポイントについて順番に掘り下げて説明していきますね。

看護実習ってどんなもの?

看護実習とは、正式には臨地実習と言われています。

学校ではなく、実際に病院などの施設へ行き、看護活動が行われる場で学ぶ体験学習です。

実際に患者と接し、看護を実践し、体験を通して看護を学ぶという学習方法です。

学生さんが学んできたことをもとに、看護体験を通して対象(患者さん)の状況に合わせた看護を学ぶという実践の場です。

学校によって病院での実習時間は違いがありますが、基本的には一人の患者さんを担当し、看護過程を展開していきます。

看護実習のマナー

まずは実習に向けてのマナーを押さえておきましょう。

押さえるべき内容は以下のようになります。

  • 身だしなみ
  • 態度
  • 話し方
  • あいさつ

身だしなみ

看護師の身だしなみの基本は”相手に清潔感や良い印象を与える”ということです。

小さな子供から高齢の方まですべての方に受け入れられる身だしなみであることが大切です。

特に第一印象の大半を決めるのは、見た目です。

身だしなみが整っていないと、不信感や不安を与えてしまうことになりかねません。

看護師として良い印象を与えるのは、清潔感があることや落ち着きがあること、動きやすい服装をしていることなどです。

以下の内容に注意しましょう。

髪形

女性の場合
  • 長い髪は束ねてアップにする<長ければお団子にする/li>
  • 前髪が目にかからないようにする
  • 下を向いた時に顔に髪がかからないようにする(ピンで留めるなど)
  • 髪留めは飾りがついていないシンプルな物にする。色は、黒、紺、茶などにする
  • 髪色は、黒か茶の自然な色とする
男性の場合
  • サイドの髪が耳にかからないようにする
  • バックは襟に触れない長さにする
  • 寝グセは直し、ボサボサにならないようにする
  • 整髪料で髪を立てたり、べったりと固めたりしないようにする
  • 髪色は、黒か茶の自然な色とする
髪型が整っていないとだらしない印象になります。ピンや髪をまとめるネットを使用し、整えましょう。男性は短髪であることが必須です。

顔は最初に見られるポイントになります。

チェックポイント
  • メイクは、ナチュラルメイクにする
  • 眉毛は不自然に剃らない、細くしない
  • 男性は、髭を伸ばさないようにする
ここでいうナチュラルメイクとは、ノーメイクとは違います。寝不足でも顔色がよく見えるようにチークなどを入れ、アイカラーはブラウンなどの目立ちにくい色、リップは、目立ちにくい自然な色にしましょう。

服装

まずは、ユニフォームをきちんと着ることです。以下の点に注意しましょう。

チェックポイント
  • しわ、汚れ、ほつれなどがないようにする/li>
  • ズボンの裾上げをする
  • ボタンは全て留める
  • 下着は透けないものを選ぶ
  • 名札は決められた位置につける
  • 靴下は無地の白にする
  • 靴は学校指定のものか、指定がなければ白のスニーカーとする
  • 靴のかかとを踏まないようにする
  • 靴は汚れがないよう綺麗に洗っておく

爪、手

手元も意外と見られています。

チェックポイント
  • マニキュアはしないようにする
  • 爪は短くする
  • 手荒れが強い場合は、ハンドクリームを持参する(無香料のみ)

態度

身だしなみを整えていても、態度が悪いと印象は悪くなってしまいます。

学生としての学習態度や、看護師を目指すものとしての態度を考えて行動しましょう。

意識しておくべき点は以下のような内容です。

意識しておくポイント
  • 相手の目を見て話す
  • 相手の話に対して、相鎚や頷きの反応を示す
  • 笑顔を心がける
  • ゆっくり、はっきりと相手に聞こえるように話す
  • 話を聞くときは、後ろに手を組まない(前に組む)
  • 廊下を歩く際など、ダラダラと行動せず、端を歩く
  • 廊下を歩いている際など、あいさつをきちんとする
看護師は患者さんにとって元気を与えるべき存在です。笑顔で元気に行動するよう意識しましょう。

話し方

医療従事者や、患者さんに社会人として相手を尊敬した言葉遣いをしましょう。

以下の点に注意しましょう。

話し方のポイント
  • 必ず敬語を使う
  • 返事は「うん」ではなく、「はい」と答える
  • 口調がきつくならないように意識する(語尾を強調しすぎない)
  • 大きな声を出さない
  • 相手が聞き取りやすいようにゆっくりと話す
患者さんや医療従事者は目上の人であるので、必ず敬語を使いましょう。患者さんと仲良くなっても、そこは忘れないようにしてくださいね

あいさつ

あいさつはコミュニケーションの基本です。

あいさつをされて気分の悪い人はいません。

明るい笑顔で患者さんにもあいさつしましょう。

以下の点を意識してみましょう。

あいさつのポイント
  • あいさつはハキハキと聞き取りやすい声で話す
  • 話す相手に対し、先にきちんと名乗るようにする
  • 自分から進んであいさつする
  • 廊下を歩く時など目があった人にあいさつ、または会釈をする
何より大事なのが、元気にあいさつをすることです。笑顔を心がけてくださいね。

看護実習の心構え

病院という場所は患者さんにとっての生活の場です。

様々な疾患で治療を受けている患者さんを担当させてもらうことはとても貴重な体験ですので、真面目に取り組み、努力をすることが大切です。

看護実習は日々の看護記録など、正直言って大変です。睡眠不足は当たり前のことですし、やることはたくさんあるので疲れは溜まってくると思います。

その中で、教員や実習先の指導看護師からたくさんの指導を受けると思いますが、素直に受け止めることが大切です。

言われたことを”注意”と受けとるか、”助言”と受けとるかで、その後の自分の行動は変わるのではないでしょうか。

経験が豊富な現場のスタッフの意見がとても勉強になると思います。

患者さんのよりよいケアができることが一番ですので、助言をしっかり受け止め、生かしていきましょう。

看護実習は臨床という現場での看護を学ぶ場です。学校で学んできたことを実践に結びつけていく過程です。

そのため、始めから完璧にできる学生さんはおらず、指導を受けるのは当然です。そのことをきちんと理解しておくことが大切になります。

私が実際に、実習指導者をしてきて感じたのは、素直に受け止めて何度も調べ直したり、質問してくる努力ができる学生は必ず成長していました。

学力が高い学生が必ず実習がうまくいくというわけではありません。

指導をアドバイスとして、素直に受け止めて、いかに努力をするかにかかっています。

指導者からの質問に対する答えを間違えてもいいので、自分でたくさん考え、どんどん積極的に指導を受けることが大切です。

指導を受けても、落ち込まなくていいので、しっかりと心構えを持って臨みましょう!

実習前に準備しておくこと

看護実習に行くにあたって、事前の準備はとても重要です。

有意義な実習にするためには、以下のような準備をしておくとよいでしょう。

事前学習をする

基本的な看護技術について

まずは基本的な看護技術の学習が必要です。

具体的には、バイタルサイン測定(体温、脈拍、血圧、SPO2など)、清潔に関する援助(清拭、洗髪、手・足浴など)、移動に関する援助(車いす、歩行器使用など)、シーツ交換、環境整備などです。

分野が違っても、どこの診療科でも行う援助になるので、基本的な方法は押さえていきましょう。

自信のない技術に関しては、学校内の実習室で練習しておきましょう。

資料として実習先に持っておくと、すぐに見ることができ、実施前の復習などに使えるのでよいと思います。

基本がわかっていないと、患者さんに合わせて応用することはできませんよね。

基本を押さえておくことは必須条件ですね。

実習の診療科、疾患についての学習

次に、担当患者の疾患の学習が必要です。

具体的には、担当患者の主疾患、その疾患の原因や成り立ち、今後の疾患の経過、一般的な検査や治療方法です。

ここで大切なことは、その疾患を持ってる患者さんに対する看護の部分をしっかりと学習してくることが大切です。

最近の学生さんの傾向としては、疾患や治療については事前学習していますが、疾患にたいする看護は事前学習されていないことが多いです。

しかしそれだと、患者さんにどのような看護を提供するとよいのかがわかりにくいという学生さんが多いです。

病院によって事前(前日まで)に患者さんの情報をある程度は得ることができる病院が多いと思うので、それを元にしっかり事前学習をしておきましょう。

実習乗り切る方法

大変な実習を乗り切るためには、ストレスを発散することがもっとも重要です。

忙しくても、自分なりのストレス発散方法を探しましょう。

また、週末などは2連休になるので、一日は実習準備や記録物の整理に使い、もう一日は自分の時間として使うなど、メリハリを付けるようにしてストレスを溜めないようにしましょう。

私の場合

私は、週末のうち1日は休むようにしました。午前半日だけバイトに行って、そのまま図書館に直行し、実習記録をまとめたりしてました。だらだら時間を使っても効率はあがらないです。

あとは、一人で悩むよりは、同じ学校の友達と相談しながら学習すると、お互い励ましあって頑張れると思いますよ。

まとめ

何事にも準備をして備えるということは大切ですね。

病院は看護を体験できる、とても貴重な場所で、かつ貴重な時間です。

せっかくの実習時間を無駄にしないように、事前の準備をして、スムーズに実習に入れるようにしましょう!

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