退職を考えているみなさん。
看護師の離職率は、正規雇用看護師で10.9%、新卒看護職員離職率7.5%(2018年調査)となっています。
看護師の離職率は高いと言われています。
しかし、看護師の離職や転職は珍しくありません。
必ずしも、ネガティブな理由だけではなく、スキルアップや、キャリアアップなどのポジティブな退職もあります。
けれど、退職時期を選び間違えると、転職がスムーズに行かなかったり、職場のスタッフに迷惑をかけてしまったりと様々な問題が起こります。
そのため、退職する時期を計画的に決めて、後悔なく退職ができるようにしましょう。
【体験談】私の退職はこんな感じでした
2度退職をしているので、それぞれについてまとめてみました。
1度目の退職について(公立病院)
1度目の退職は4月入職で、丸5年働き、3月に退職しました。
公立病院に勤めていたので、退職時期は、よほどの理由がない限り、3月以外は認められていませんでした。
そのため、夏頃(9月)までに退職の意向を直属の上司(看護師長)に伝えました。
後日面談があり、上司からは引き止められました。
その後も何度か引き止められましたが、私の退職の意志は固かったので、最終的には認めてもらえました。
退職することで、周囲に迷惑がかかるので、正直気は使いました。
でも、他にも同じ時期に退職するスタッフもいたため、一人で退職するよりは、少し気が楽だったところもあります。
退職前に意識して行ったこと
退職までに意識して行ったことは以下の内容です。
- 退職の半年前に上司に報告する
- 委員会の引き継ぎを書面で行うこと
- チームリーダーとして年度末にまとめを行うこと
2度目の退職について(民間病院)
2度目の退職は、看護師9年目の時でした。
前の病院を退職してからしばらく休暇をとっていたので、8月に入職し、そこから丸3年目の8月に退職することにしました。
民間病院であり、公立病院のように、特に退職時期の規定はありません。
とても忙しい病院であり、人の入れ替わりが激しい病院で、随時看護師募集をしていたので、年度途中の退職も普通(^_^;)
でもやっぱり、きちんと手順を踏んで辞めたいなと思ったので、3月の時点で退職の意向を伝えて、半年後の8月に退職することにしました。
上司との面談で引き止められることはありましたが、半年後という猶予を持って報告していたため、最終的には認めてもらえましたよ。
退職前に意識して行ったこと
退職までに意識して行ったことは以下の内容です。
- 次年度の役割が決定する前に退職の意志を上司に報告する
- 前年度の委員会の引き継ぎを書面で行うこと
- 年度の途中まで担う役割の引き継ぎを書面と口頭両方で行うこと
3月に意向を伝えておくことにしたのは、4月以降に担う役割のことがあったためです。
大役を担う事になると、途中で投げ出すこととなり、周囲に迷惑になると思い、早く伝えました。
看護研究などは3月の時点で終了していたので、特に中途半端に引き継ぎをすることなく役割を終えて退職することができました。
円満ではない退職をした人の噂は、けっこうすぐに広まっています。私も耳にした経験があります。
退職はさまざまな事情があるため、仕方ありませんが、できるだけ円満に退職したいですね。
退職におすすめする時期は?
おすすめする時期は以下の時期です。
- 年度末(3月)
- ボーナス支給時期(6月、12月)
年度末(3月)
この時期は病院側としては、新たな人材確保がしやすい時期になります。
また、それぞれの役割(委員会など)の交代時期でもあり、引き継ぎは比較的容易で、辞めやすい時期になります。
退職するあなた自身にとっても求人の増える、転職しやすい時期と言えます。
退職者を見越して人材確保をしているため、辞めることで職場のスタッフに負担がかかるということに対しての、ストレスも少ない時期と言えます。
6月、12月などのボーナス支給時期の後
年度末退職の次に多いのが、この時期となります。
すぐに転職する場合もそうでない場合もお金は必要です。
ボーナスをもらってから退職する方が絶対お得ですよね。
ボーナスの支給は一般的に年二回で夏6月、冬12月が多いです。
夏のボーナスは前年度の下半期(10月~3月)、冬のボーナスは上半期(4月~9月)の業績で支給されます。
病院によってボーナス支給条件が違うので、貰いそびれることがないように、確認しておきましょう。
この時期に退職する看護師は比較的多いので、病院側も他の時期に比べると人材確保をしやすい時期になります。
7月、1月の求人が他の時期に比べると増えますので、転職もしやすい時期になります。
また、上司に報告したタイミングによっては、報告した日から退職日が近いと、人材確保が困難であることから、すぐには退職を認めてもらえないことがあります。
就業規則を確認し、退職の時期は上司と相談して決めましょう。
ただし、就業規則に沿って退職願を申し出ていたにも関わらず、新たな人材確保ができていないという理由で引き止められるのであれば、そこは譲歩する必要はありません。
転職の時期にも影響するので、固い意志を持って断りましょう。
避けたほうがいい時期はいつ?
家庭の事情などの退職理由によっては難しいこともあると思いますが、できれば退職を避けたほうがいい時期があります。
円満に退職するためには、以下の時期は避けることをおすすめします。
- 年末年始、夏季休暇の取得などで人員が手薄になっている時期
- 産休に入る看護師がいる時
- 委員会や看護研究をしている時、チームリーダー、サブリーダーの役割を担っている時期
年末年始、夏季休暇の取得などで人員が手薄になっている時期
これらの時期は交代で休暇をとるため、たたでさえシフトを組むことが難しい時期になります。
その時期に辞めると、職場に迷惑がかかります。必ず上司からの引き止めにあいますよ。
他にも、看護師が人手不足になる時期に当てはまるのは、ゴールデンウィークや大晦日、お盆休みなどが挙げられます。
夏季休暇の取得時期と取得日数は病院によって違います。
取得時期や日数については、病院の規定を確認しましょう。
夏季休暇については、基本的に決まった期間に全員が取得できるようにされています。しかし、その期間は、有給休暇は取得できません。
産休に入る看護師がいる時
職場で看護師が妊娠すると職場全体への報告があります。いつから産休に入るのかも事前に知らされます。
産休に入ると当然、人員が少なくなります。
妊娠は本人も予測がつかないことであり、体調によっては、早い時期に、産休に入らなければいけないことも考えられます。
委員会の役割なども他のスタッフに引き継がなければならない状況になります。
先に退職が決まっている場合はまだいいですが、人員が減ることがわかっている状況で退職は切り出しにくいですし、もちろん上司からの引き止めが強くなります。
そして職場のスタッフからもあまりいい顔はされないでしょう。
委員会や看護研究の活動をしている時、チームリーダー、サブリーダーの役割を担っている時期
看護師は患者さんの看護をする以外にも、委員会や看護研究などの役割を担わなければいけません。
新人看護師以外は、ほとんどの場合、なんらかの役割を割り当てられます。
委員会やチームリーダー、サブリーダーは年単位で交代することが多いです。
看護研究に関しては、企画を含め長いと2年間に渡って担当することになります。
そのため、年度の途中で退職すると引き継ぎが難しくなりますし、職場のスタッフからの印象も悪くなりやすいです。
まとめ
円満な退職をするためには、退職時期を見極めることが大切です。
できるだけ周囲に迷惑をかけることなく、悪い印象を残さずに退職したいですね。
役割を全うするということもそうですが、何より年度末の方が節目の時期になるので、新たな門出を祝ってもらいやすく、円満に退職できるのではないかと思います。
しかし、なにより大切なのは、あなた自身の人生なので、後悔や損をすることがないように自分のベストなタイミング選びをしましょう。
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