看護師であれば一度は転職を考えたことがあるのではないでしょうか。
「仕事がきつい。」「今働いている職場よりもっといい所があるんじゃないか。」と考える人は多いと思います。
しかし、転職先を探す方法がわからず、転職に足踏みしている人も多いではないでしょうか。
転職はそれほど難しいことではありません。
【体験談】私の場合はこうやって転職を決めました
私は2度転職を経験しています。
1度目の転職
転職のきっかけは、ふいに「そろそろ違うことがしたいなー。でも今の病院の中で異動したい部署は別にないな。」と思ったことが始まりです。
ちょうどその時に、仲良くしてもらっていた先輩ナースが退職することになり、そのことも含め、転職のタイミングだなと思い、決断しました。
退職は3月末にしましたが、仕事と併行して転職先を探す気力もなかったですし、焦って選びたくないこともあり、4月就職はしないことにしました。
ハローワークで探し、7月頃に転職先を探し始め、自分で日程調整をして、採用試験を受けました。
2度目の転職
転職のきっかけは、再就職後に3年が経過し、そこで学びたいこと(脳神経外科の超急性期の看護)はある程度学ぶことができたため、次のステップに進みたいと思ったことです。
退職は8月に就職したこともあり、そこから丸3年目の8月に退職しました。
2度目は転職サイトが便利であると友人に勧められ、登録しました。その後、すぐにコンサルタントの方から連絡がきたので、希望条件を伝えました。
私の希望条件は、以下の内容で伝えました。
- 希望の科がある
- 前の病院と比較して給料が同じか高い
- 休日数が多い
- 正社員での採用である
希望条件をコンサルタントに伝えてから、数日で候補病院を探してくれます。
その中に、以前から自分で探して候補に挙げていた病院があったので、そこに決めました。
あとは、コンサルタントの人が病院と日程調整してくれるので、おまかせでしたo(^-^)o
面談も付いてきてくれましたよ。
希望に合う病院を見つけるためには、様々な方法を試してみるといいと思います。求人サイトでの転職が向いていないと思ったら、すぐに解約することもできますよ。
転職の流れ
まずは転職を決めてから、実際に入職するまでの流れを説明しますね。
転職の流れを把握し、全体のイメージをつかみましょう。
大きく分けて、以下の8つに分けられます。
求人を探す方法は自分で探す以外に、ハローワーク、ナースセンター、看護師転職サイトなどの方法があります。
希望者が多い医療機関や企業では、履歴書の書き方で不採用になることがあります。
看護師転職サイトを利用している場合は、コンサルタントの人が日程の調整などの病院とのやりとりをしてくれます。
筆記試験がある場合は試験内容を確認の上、事前に提出する課題があれば期限までに提出します。
当日その場で小論文や作文を書く場合も事前に考えておきましょう。
面接だけの場合も質問に答えられるようしっかり準備しておきましょう。
内定のお礼とすぐに返事ができないことを謝罪し、返事を待ってもらえるようお願いします。その際、いつまでに返事ができそうかを伝えましょう。
希望した中から、最終的に入職する職場を決めます。
入職までに準備するものは転職先により異なります。
ユニフォーム・ナースシューズの支給の有無や必要書類・提出時期を確認しておきましょう。
転職先の希望条件を考える
転職を決めたら、まず自分がいつから働きたいのかと、転職理由、転職先の希望条件を整理します。
私の転職先の希望条件は以下の通りです。
転職理由については、面接時に必ず聞かれます。
転職理由がはっきりしていないと現在の職場を退職する際にも、引き止められますし、転職先にも曖昧な理由を伝えてしまうと、不採用となることがあります。
また、転職先の希望条件については、はじめにしっかり自分の希望条件を整理しておかないと、転職先を探す際に迷ったり、後で後悔することがあります。
希望条件で多いのは以下のような条件です。
給料
給料については、総支給額だけではなく、基本給、諸手当(夜勤手当など)、賞与(ボーナス)をしっかり確認しましょう。
気を付けたいのは、基本給が極端に高い所は、退職金が出ないこともあるので、退職金制度があるかもきちんと確認しましょう。
休日数
4週8休、週休2日制、完全週休2日制など様々な方法で書かれています。それぞれの言葉の意味を理解して選択しましょう。
4週8休
4週間で8日休めるということです。
そのため、必ず週2回休みがあるということではありません。
週1回の休みしかない週もあります。
週休2日制
週に2回のお休みがある週が、1ヶ月に1回以上あることを言います。
週休2日制は、月5日以上のお休みが確保されているということしか示していません。
休みが少ない可能性があります。
完全週休2日制と混同しやすいので注意が必要です!
完全週休2日制
必ず週に2回のお休みがあることを言います。
ただし曜日は固定されておらず、連休とは限らないのが特徴です。
看護師の年間休日は 平均115日とされています。
雇用形態
雇用形態については、正規職員(常勤)、アルバイト職員、パート職員、派遣職員となります。
正職員(常勤)とは、アルバイトやパートと違い、昇給、賞与(ボーナス)、社会保険、その他福利厚生などが充実しています。
アルバイト職員、パート職員とは、正職員以外の雇用形態で働くことです。
正規職員と同様に、ある一定の期間や時間勤務すると「労働基準法」により有給休暇や、休憩時間も付与されます。
しかし、賞与(ボーナス)については、満額付与されることはなく、寸志という形で少しもらえる病院もあれば、全く支給されない病院もあります。
副業で行う場合やお小遣い稼ぎにはいいかもしれませんが収入は安定しないため、生活のメインとして考える場合あまり適した働き方ではないですね。
派遣職員とは、就業先との直接雇用ではなく、人材紹介・派遣サービス会社に登録し、人材紹介・派遣会社のスタッフとして病院や施設に派遣されます。
給料や社会保険などは、派遣会社が負担します。
派遣職員は、期間限定や時間を限定して働く事ができます。
ただしこちらも、アルバイトなどと同様に収入は安定しないことがあります。
教育体制
スキルアップを狙うのであれば、教育体制がきちんと整った病院を選ぶといいでしょう。
しかし、教育体制が充実しているということは逆にいうと、時間外の研修も多いことになります。
また、自己研鑚の時間という扱いになるので、超過勤務手当については、ほとんどの場合はもらえません。
福利厚生
福利厚生については、住居手当、賞与(ボーナス)、社会保険、交通費、扶養手当などを言います。
そもそも上記のような福利厚生の制度の記載がない場合は、制度自体があるのかということを確認しておくことが必要です。
また、住宅手当や、交通費、扶養手当などは、病院によって支給額が違うので、きちんと見ておくほうがいいでしょう。
他にも、人によって様々な希望条件はあると思いますが、希望条件がすべて揃った転職先を見つけることは困難です。
求人情報を収集する
希望する条件に合う求人を探します。求人を探す方法は自分で探す以外に、以下のような方法があります。
ハローワークを利用する
登録しておくことで、ハローワークにある求人情報が得られます。
失業保険手当を受け取ることができます。ただし、給付条件があります(^-^;)
自己都合退職の場合は、給付まで3ヶ月の待機期間があります。
ちなみに、公務員は失業保険は受け取れません。
看護協会のナースセンターを利用する
窓口に行けば、求人情報とアドバイスをもらえます。
再就職までのブランクがある場合は、復職支援などの制度があります。
看護師転職サイトを利用する
登録することで、非公開の求人情報がわかります。希望に合った求人情報を探してくれます。
また、希望条件の交渉や、面接の日程調整など、就職活動を代行してくれます。
最近では、ハローワークや看護協会のナースセンターよりも看護師転職サイトにより多く求人情報があります。非公開の求人情報も得られます。
また、面接などのサポートや希望条件の交渉をしてくれるので、転職活動はスムーズに進みます。
その反面、ゆっくりと転職を探したい方にとっては、早期の転職を勧められたり、どんどん情報が送られてくるため、自分のペースと合わないという方もおられると思います。
転職先を選択する
集めた情報の中から希望条件により近い求人情報を選びます。第1希望、第二希望など優先順位を決めておきましょう。
ハローワークやナースセンターの求人情報なら、転職先に自分で申し込みをすることが必要です。自分のペースで応募できます。
看護師転職サイトの求人情報であれば、あらかじめ伝えた希望条件に合った転職先をいくつかピックアップし、情報を伝えてくれるので、そこから選択することができます。
自分で申し込む必要はありません。
そのかわり、早期の就職を勧められます。エントリーをしてからは正直断りにくいと思います。
履歴書を作成する
転職先を決めたら、履歴書を作成します。
希望者が多い医療機関や企業では、履歴書の書き方で不採用になることがあります。
履歴書を書く際の注意点は以下のようなことです。
- 学歴や職歴などの情報は正確に記入する。
- 趣味や特技は自己アピールになるため、必ず書く。
- 志望動機を具体的に詳しく記載する。
- ・誤字、脱字に気を付ける。
- 写真は明るい表情で、化粧が濃くならないようにし、身なりを整える。スーツ以外での撮影を避けましょう。
履歴書の書き方のマナーを守って作成してみましょう。
面接の日程調整を行う
自分で応募する場合(ハローワークやナースセンターなど)は、自力で直接病院との日程調整や手続きを行うことが必要です。
面接日程がすでに決まっている場合は別ですが、中途採用などで日程が決まっていない場合は、あらかじめ面接希望日をいくつか考えた上で連絡しましょう。
求人サイトを利用している場合は、コンサルタントの人が日程の調整などの病院とのやりとりをしてくれます。利用してみるといいと思います。
いくつか候補があり、複数の面接を受ける場合は、他の面接と重ならないように注意しましょう。
面接、採用試験を受ける
筆記試験と面接がある場合と、面接だけの場合があります。
筆記試験
筆記試験がある場合は試験内容を確認の上、事前に提出する課題があれば期限までに提出します。
当日その場で小論文や作文を書く場合もあるので、事前に書き方を頭に入れておきましょう。
小論文でテーマになりやすい内容は、”最近の医療の時事問題についての意見を求めるもの”や、”あなたにとっての看護とは何か”などです。
新人看護師の場合には、”なぜ看護師になりたいと思ったか”や、”今後どのような看護師を目指すか”などです。
病院によるかもしれませんが、800字程度の文章になると思います。最低でも指定文字数の8割程度の文章を書きましょう。
面接
面接だけの場合も質問に答えられるようしっかり準備しておきましょう。
面接では、”なぜ前の職場を退職したのか”や、”この病院を選んだ理由”については必ず聞かれます。
このときに注意すべきことは、転職前の職場に対するネガティブな意見を言わないことです。転職先からのあなた自身の印象が悪くなります。
予習してきた内容と違う質問を受けることもありますが、しっかりと相手の目を見て誠実に返答するようにしましょう。
面接に不安がある場合は、面接をサポートしてくれる看護師転職サイトを利用すると安心ですね。面接に同行してくれます。
内定を受ける
採用が内定したら、すぐその場で返事をしなければならないということはありませんが、少し待ってもらいたい場合には、保留できる期日を確認します。長くても一週間程度です。
内定のお礼とすぐに返事ができないことを謝罪し、返事を待ってもらえるようお願いします。いつまでに返事ができそうかを伝えましょう。
希望した中から、最終的に入職する職場を決めます。
お断りする場合は、先方に失礼のないようにしましょう。
看護師転職サイトを利用した場合は、コンサルタントが病院とのやり取りをしてくれるので、直接連絡を取る必要はありません。
入職する
前の職場を退職後に、新たな職場へ入職となります。内定通知とともに、入職時に必要な書類などについて説明があります。
入職までに準備するものは転職先により異なります。
ユニフォーム・ナースシューズの支給の有無や必要書類・提出時期を確認しておきましょう。
入職時に必要な書類として、身元保証書、以前働いていた職場の源泉徴収票、年金手帳、銀行口座が分かるもの、給与振込依頼書などがあります。
また、入職前には健康診断を行うことが義務付けられており、健康診断書の提出も必要となります。
健康診断に必要な項目については事前に知らされます。
印鑑も必要となることがあるため、必ず持参しましょう。
まとめ
転職についての流れのイメージはついたでしょうか?
次こそ、希望条件に沿った職場を見つけるためには、事前の準備が大切です。
焦って転職に失敗しないように余裕を持って職場探しをしていきましょう!
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