病院お見舞いのマナーとは?行く前に知っておきたい注意点

親戚、友人、会社の人が入院された時、お見舞いに行きたいけど、マナーを知らないので行くのを迷っているかたも多いのではないでしょうか。

病院ごとに多少の違いはありますが、お見舞いのルールは昔とは変わってきていることがあります。

ここでは、最近の病院のお見舞いのマナーと注意すべき点について説明していきますね。

お見舞いのマナーとは?

病院は、病気の治療を目的とした場であり、たくさんの患者さんがおられます。

お見舞いとは、病気やけがで入院している人を慰めたり、励ますことです。

健康な時とは違って、精神的・身体的に不安定な状態にある患者さんはストレスに弱くなっています。

そのため、言葉かけや、行動に注意し、行動することが大切です。

お見舞いにいく相手だけではなく、周囲の患者さんにも配慮する必要があります。

そのため、お見舞いに行く際は、病院でのマナーを守った行動をとれるようにしましょう。

お見舞いのマナーで意識しておきたいことは以下の項目になります。

  • お見舞いに行くべきかどうか判断する
  • お見舞いのタイミングを考える
  • お見舞いに行く前に確認しておくこと
  • お見舞いに行く時間について

お見舞いに行くべきかどうか判断する

友人や会社の人などが入院したと聞いたら、心配でお見舞いに行きたくなりますよね。

しかし、すぐに行動に移すのではなく、まずはお見舞いにいくべきかどうか判断することが大切です。

以下のような時はお見舞いに行かない方がよい場合もあります。

  • 短期間(3日程度)の入院の場合
  • お見舞いに行く相手の体調が優れない場合
  • 家族以外の面会が制限されている場合
  • 自分の体調が優れない場合

短期間(3日程度)の入院の場合

短期間の入院の場合は、入院のスケジュールもタイトになっており、検査や治療などで相手や家族も忙しいので面会は避けた方がいいです。

この場合は、面会はせず退院後に、退院祝いを渡すようにしましょう。

お見舞いに行く相手の体調が優れない場合

心配ではあると思いますが、相手の体調が優れない場合は、相手の負担となるため面会は控えた方がよいですね。

特に、急に入院となった場合では、精神的なショックも大きいため体調が落ち着いてからにしましょう。

家族以外の面会が制限されている場合

入院している病棟がICU(集中治療室)などの場合は、家族以外の面会はできません。

状態が安定し、一般病棟に移るまでは避けましょう。

ここで言う家族とは基本的に親、兄弟、子供を指しています。

よほどの場合でなければ、それ以外の方は一般病棟に移ってからにしましょう。

また、一般病棟であっても、家族が本人の状況から面会制限を希望されている場合もあります。

そういった場合は面会は遠慮し、時期を見て、再度家族に状況を確認しましょう。

自分の体調が優れない場合

風邪などの症状があり体調が優れない場合は、お見舞いは控えましょう。

免疫力が弱っている相手やその他の入院患者さんに病気をうつしてしまうことがあるため、自分の体調が整った時にしましょう。

 

以上のことを踏まえて、面会に行くべきかどうかを判断しましょう。

お見舞いのタイミングはいつがいい?

お見舞いに行くタイミングってけっこう迷いますよね。

早すぎても相手が治療や検査で忙しい場合もありますし、遅すぎると退院してしまう場合があります。

タイミングとしては、以下のような時期が適しています。

  • 入院してから4〜5日後
  • 手術前は避け、手術後3〜4日後

入院して4~5日程度たってからお見舞いに行く

入院直後は、検査や治療で忙しい時期にある可能性が高く、また、病院という環境に慣れるまでは時間がかかるので、相手も精神的に落ち着かないことが考えられます。

そのため、数日経ってからお見舞いにいくといいですね。

特に、緊急入院の場合は、相手も検査や治療の予定が把握できていないこともありますし、しばらくたってからのお見舞いが望ましいです

手術前は避け、手術後数日たってからお見舞いに行く

励ましてあげたいという気持ちもあると思いますが、手術前は相手もナーバスになっていることがあるので、避けた方が無難です。

また、手術後は精神的にも、肉体的にも疲れやすい時期になるので、回復を待って、手術後3〜4日後に伺うようにするといいですね。

特に、頭の手術を受けた場合などは、顔が腫れたりと容姿が一時的に変わってしまうので、誰にも会いたくないという方も多いです、術直後は避けた方がいいですね。

お見舞いに行く前に確認しておくこと

一般的なお見舞いのタイミングについては、1章目で説明しましたが、検査や治療の内容によっては、この限りではありません。

お見舞いに行く前に以下のことを確認しておきましょう。

  • 入院している相手の病状や経過を家族に確認する
  • お見舞いに行ってもよいか確認する
  • お見舞いに行ってもよい日や時間を確認する

病状があまりよくなかったり、回復に時間がかかることも考えられるので、ご家族に相手の状況を前もって確認しましょう。

本人が連絡をとれる場合は、本人に確認しても問題ありません。

相手の状況を確認してから、お見舞いに行くことが可能かどうかを必ず確認します。

今後の治療の経過などを確認し、お見舞いに行っても良い日にちや時間は必ず確認し、決まったらあらかじめ相手に伝えておきましょう。

特に相手が女性の場合、入院中は化粧ができないため、突然の訪問は嫌がられることがあります。

私の姉が入院した際も、突然職場の上司が来られ、とても恥ずかしい思いをしたと言っていました。

お見舞いに行く時間について

お見舞いに行く時間については以下のことに配慮しましょう。

  • 病院の面会時間を守る
  • 時間はできるだけ午後にする
  • 面会時間は短時間にする

病院の面会時間を守る

入院している病院によって面会時間は様々です。

私の病院では、11時から20時と設定されています

相手や同室の他の患者さんのことも考え、必ず時間内に行くようにしましょう。

面会時間にルールがあるのは、以下のような理由からです。

面会時間のルールがある理由

診察、検温、看護援助を行うため

医師の診察、看護師の検温(血圧、体温などの測定)、点滴、体を拭いたり、着替えるなどの看護援助を行うためです。

病気の治療が優先であるため、これらを行う時間としています。

患者の体の安静を保つため

面会時間を設定することで、それ以外の時間は入院している患者さんが、“安静を保てる時間”としています。

特に、4人部屋などの場合は、ただでさえ周囲に気を使う環境の中で、面会者がいることでさらに気を使うことになるので疲れたり、精神的負担も大きくなります。

また、同室の患者にとっても、話し声などで、ゆっくり休めないなどの影響があります。

上記のような理由から、面会時間外にお見舞いに来られた場合は、面会時間までお待ちいただくことがあります
時間外の面会が可能な場合
緊急入院の場合

緊急入院で、ご家族に荷物を持ってきていただく場合は面会時間外でも面会が可能です。

患者の洗濯物など荷物を届ける場合

家族の方で、仕事などの理由でどうしても時間内に面会ができない場合は、荷物を手渡す程度であれば、面会は可能です。

どちらの場合も、面会時間は最小限でお願いしています。

基本的には上記の場合のみ可能としています。

遠方からの面会で、どうしても時間外になってしまう場合などは、事前に看護師に相談していただければ、状況に応じて短時間の面会が可能な場合もあるので、相談してみてくださいね。

<h4 class=”hh hh3 main-bdr”>時間はできるだけ午後にする</h4>

面会時間内であっても、お見舞いに行く時間帯は、午前中と食事の時間帯は避けるほうがいいです。

午前中は検査や治療などが行われることが多いですし、食事の時間と重なると、相手が遠慮して食べにくい、時間が立って冷めてしまうなどの問題があります。

<h4 class=”hh hh3 main-bdr”>面会時間は短時間にする</h4>

面会で長く滞在していると相手を疲れさせてしまい負担をかけてしまいます。

また、相手への負担だけでなく、他の患者さんへの配慮も大切です。

面会する時間は20〜30分程度にしておくとよいでしょう。

お見舞い時の注意点

ここまで、お見舞いのマナーについて説明してきました。

ここからは、具体的にお見舞い時の注意点について説明していきますね。

お見舞いは面会時間を守りましょう

マナーのところで説明したように、病院ごとに、面会時間は決まっています。

時間外の面会は、相手や同室の患者さんの安静を妨げることとなり迷惑となるため、避けましょう。

また、同室の患者さんから苦情があった場合は、入院している相手があとで嫌な思いをすることになるため、時間内の面会にしましょう。

面会制限について(子供を連れての面会、体調不良時の面会は避けましょう)

面会制限については、以下のようなルールがある病院が多いです。

子供を連れての面会は避けましょう

子供の面会については、中学生以下、小学生以下の場合など病院によって年齢制限のルールは違います。

子供の面会制限の理由は以下になります。

子供の面会制限がある理由
①子供は病気に対して抵抗力が弱く、病気に感染する可能性がある
②流行性の感染症を持ち込む可能性が高く、抵抗力の弱い患者さんに感染することがある
③大きな声をだしたり、走り回ったりしてしまい、他の入院患者さんの安静が守れない

子供は病気に対する抵抗力が弱いため、病院に来ることで流行性の病気に感染する可能性があります。

また、学校で集団生活をしていることなどから、流行性の感染症を持ち込む可能性が高いため、患者さんとの接触を避けてもらうために面会を制限しています。

どうしても病むおえない事情で、短時間面会をしないといけない場合は、こどもさんに子供用マスクを準備し、装着しましょう。

特に小さい子供は、病院のマナーを知らないので、守ることも難しい場合があります。

体調が悪い患者さんには、子供の大きな声、泣き声は騒音になることがあります。

また、廊下を走って、車椅子の方や杖を使っている方にぶつかって転倒するなどの危険性があるので、避けたほうがいいですね。

よその病院ではありますが、実際にぶつかってけがをしたと言う話も聞いたことがあります。

やむおえない事情はそれぞれあるかもしれませんが、子供を連れての面会は控えましょう。

どうしてもの場合は、面会室(ディルーム、談話室)などで、子供は待機するようにし、病棟内の立ち入らないように注意しましょう。

面会者が風邪などの場合、面会は避けましょう

風邪や発熱・下痢・嘔吐などの症状がある方は、患者さんの感染予防のため、面会日を変更するようにしましょう。

実際、面会者が帰宅後にインフルエンザを発症したことがわかり、その患者さんが感染拡大予防のために、隔離をされたことがあります。

面会に行った患者さんや、同室の患者さんなどに感染すると、重篤な状態になることがあるので、面会は自分の体調が良い時にしてくださいね。

体調が少しでも、いつもと違うと感じたら、面会は控えましょう。

自分の体調は悪くなくても、同居の家族で体調不良の人がいる場合も避けた方が安全です。

病棟によっては、家族以外の面会制限があります

基本的には、ICU、HCUなど集中治療が必要な患者さんの面会については、ご家族の方以外は面会制限があります。

病状によっては、一般病棟に変わる時期は違うため、ご家族に確認をとってから、お見舞いにいくようにしましょう。

病状などの個人情報は家族以外には伝えられないため、面会可能な状況かどうかは家族に必ず確認してから病院へ行きましょう。

他にも、産婦人科などは家族以外の男性の面会制限があります。

長時間の面会は避けましょう

面会時間の範囲であっても、長時間の滞在は好ましくありません。

治療に専念できるように、体の負担にならないように20〜30分程度で、引き上げましょう。

患者さんは、面会に来てもらっているので、しんどくても自分からはなかなか言いだせません。気を利かせてこちらから引き上げるようにするといいですね。

特に4人部屋では、小さな声で話していても、話し声は気になります。

周囲の患者さんへも配慮して、短時間の面会にしましょう。

 

また、病室が個室でなく大部屋の場合は、同室の患者さんにも軽くあいさつをして、大きな声でのおしゃべりは慎み、迷惑にならないように気を遣いたいものです。「さぞかし心細いでしょう」「やっぱり顔色が良くないですね」といった同情の言葉は禁物。「お元気そうで良かったわ」と力づける言葉をかけるようにしましょう。仕事を休んで入院されている方には「仕事のほうは大丈夫だから」「早く職場に戻って」といった言葉はプレッシャーになります。仕事の話はなるべく避けるようにします。

 

 

大人数での面会は避けましょう

一回の面会人数は1〜2人くらいとされています。

特に4人部屋などでは、たくさんの人数で病室に入ると、周囲の患者さんに迷惑となります。

そういった場合は、ディルームや談話室と言われる面会スペースを利用しましょう。

ただし、この場所も共有スペースであるため、話し声の大きさや長時間の滞在は避けましょう。

患者さんがベッドでの安静が必要な場合は、病室での面会になります。

この場合は、短時間ずつで交代して、面会するようにしましょう。廊下は様々な人が通るので、他の方はディルームで待つようにするといいですね。

また個室であっても、大きな話し声は避けましょう。壁越しに隣の患者さんに迷惑がかかることがあります。

面会時の服装で気をつけたいこと

服装に特に決まりはありませんが、避けた方がよいのは以下の点です。

  • 派手な服装、過度な露出は控える
  • 黒い服装はさける
  • 作業着など汚れが強いものは避ける
  • 香水やフレグランスなどはつけないようにする

派手な服装、過度な露出は控える

病院は、治療の場です。

派手な色の服や、露出が多い服は控えるほうがいいですね。

遊びに出かけるついでにお見舞いに来たように感じる人もいるようですよ。

黒い服装はさける

黒いワンピースなどは喪服を連想させるので避けましょう。

服装の一部(例えば、ニットが黒い服)が黒い服なのは特に問題ありません。

作業着など汚れが強いものは避ける

土などの汚れが強い服は、抵抗力が低下している患者さんにとって、外からの感染症を持ち込む可能性があるので、できるだけ避けましょう。

香水やフレグランスなどはつけないようにする

病気によっては、匂いに敏感な患者さんもおられるので、香水やフレグランスなどの匂いがするものは、つけていかないようにしましょう。

気分不良や、頭痛、食欲低下などの症状を引き起こす原因になることがあります。
ハンドクリームなども匂いがきついものは避けた方がいいですよ。

まとめ

お見舞いの際のルールは参考になりましたでしょうか。

自分が面会に行きたいかどうかではなく、入院されている相手のことを考えて、常に行動していきましょう。

 

お見舞いの品についての記事はこちら

お見舞い品はどんなものを持っていけばいい?注意点と選ぶポイント

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